世界の果て

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

学パロエクシリア試験期間編

書き始めた時期が高校生の試験期間だったので








いつも通りのわんくっしょん!









照りつける太陽が日に日に強くなっていく試験期間一週間前。
私立エクシリア学園中等部では短縮授業が行われ、午前中のみの授業で解散し各々帰路についたり居残りで勉強したりしている。
ジュードとレイアも例にもれず、高等部の成績優秀者・ミラの監視の元、図書館の司書室にこもり黙々と問題集を進めていた。
静かな部屋に、シャーペンがノートを滑る音とページをめくる音が響く。
「…」
「…」
「…レイア」
「…う」
「公式が違う」
バタリとレイアが机に突っ伏した。
「うわあああん」
「ぶはっ」
「笑うのは酷いと思うよ」
なぜか彼らを見守っていたアルヴィンが口を押さえて肩を震わせる。ジュードが冷たい目で睨みつけた。
「わ、悪かったって。レイアちゃんは本当に数学だめだねーと思っただけだよ」
ぶう、とレイアが頬を膨らませた。
「そんなに言うなら教えてくれたっていいじゃない」
「悪いな、俺も数学は無理」
国語ならいくらでも教えてやるよ、と真顔でのたまったアルヴィンにレイアが掴みかかろうとする。駄目だよここで暴れたら本が痛んじゃうよ、とジュードが羽交い締めで必死に抑え込みながらアルヴィンに至極当然の質問をした。
「なんでアルヴィンはここにいるの?」
「んー?今時間空いてるから」
「ここ、司書さんと図書委員しか入っちゃいけないんだけど」
「細かい事気にすんなって。つーかレイアちゃんはどうなんだよ。保健委員だろ」
とりあえず落ち着いたレイアから離れながら、遠い目になった。
「レイアはほら、レイアだから」
「あぁ…」
「ちょっとそれどういう意味!?」
キッ、とジュードに怒りの矛先を向ける。慌ててごまかすジュードの後ろで、邪魔をしないようにひっそりと本を読んでいたエリーゼがぽつりと呟いた。
「レイアはいてくれると嬉しいですけど、アルヴィンは邪魔です」
めそめそと女子高生に泣きつく26歳男性の図はあまりにも滑稽であった。
「鬱陶しいぞアルヴィン。生徒の前でめそめそするな」
厳しい言葉に、ついにアルヴィンは崩れ落ちた。

紙をめくる音とシャーペンが紙を走る音、新たに丸つけをする音が響く司書室。
どうせいるなら、と説き終わった問題集を突きつけられアルヴィンは一人離れた机で赤ペンを走らせていた。
エリーゼはさらさらと問題をこなすジュードの隣で静かに読書。彼らの向かいではマンツーマンで指導するミラと、涙目になっているレイアがいた。
丸つけを終えたアルヴィンが、ジュードの頭に問題集を乗せる。
「ほれ、出来たぞ」
「わ、普通に返してよ」
ありがとう、と礼を欠かさず受け取って中身を確認する。間違えた問題をチェックする姿に、マメだな~というレイアとアルヴィンの声が重なった。
「え、普通でしょ?」
「俺はやったらやりっぱなしだったな」
「だって時間ないんだもん…」
もじもじと言い訳をするレイアに、そうそうそれ、とアルヴィンが同調する。
「レイアはともかく、アルヴィンが言っちゃダメじゃないの?」
「私も問題集の確認はしないな」
「ミラは、しなくてもできますから…」
「規格外だからなぁ…あ」
アルヴィンがピンと閃いたように顎に手を当てる。ミラとレイアがきょとんと首をかしげた。
「俺もさ、曲がりなりにも教師だし。生徒が勉学をないがしろにするのを見過ごすわけにはいかないんだよな」
「ないがしろにはしてないー」
レイアがぷう、と頬を膨らます。
「で、次の試験でレイアちゃんとジュードくんが2人とも上1割に入れたら飯奢ってやるよ」
ニヤリと、挑発するような笑み。全員がアルヴィンの方に勢いよく振り向いた。
「わたしとミラも、ですか?」
「おぉ」
「私の順位も条件に入れなくていいのか?」
「その条件、あってないようなものじゃないの?」
4人が顔を見合わせる。ジュードが強張った表情で、確認するように呟いた。
「僕たち2人が上位1割に入る、でいいの?本当に?」
「お、おぉ」
ガタッ
4人が動き出した。
「やるぞ、レイア!」
「ウェイクアップわたし…!」
煌めく瞳でレイアとミラが再び問題集に向かう。エリーゼはすくりと立ち上がると備え付けの給仕室に駆けて行った。
「回復を援護しますっ」
「あ、待ってエリーゼ火は…!」
疲れたらフォローするからね、とミラに言い残してジュードはエリーゼを追う。
ジュードくんは勉強しなくていいの、とツッコミを入れるのも忘れて、アルヴィンは生徒たちの迫力に戦慄した。
というか、食事で生徒を釣るなというツッコミは誰からも入ることはなかった。



中間試験の結果が返却された日の放課後。司書室ではにこにこといい笑顔のジュードとレイアがアルヴィンに成績表を突き付けていた。
「ふふふ」
「ははは」
「うふふふふ」
「あははははは」
「さーあアルヴィン君!約束は守ってもらうからね!!」
腕を組んで仁王立ちになるレイアの前で、アルヴィンは膝をついた。
「おい嘘だろ…給料日前だぞ…」
「約束したのはアルヴィン君だもんね?それとも嘘だったの?」
レイアの声に、ミラが厳しい表情で剣をかまえた。
「いい度胸だな。覚悟しろ」
「奢る、奢るから剣はしまってくれミラ様!!」
不穏な空気が漂う2人の横で、レイアとエリーゼはきゃっきゃとはしゃいだ。
「やったぁ!わたし焼き肉が食べたいなー!」
「金曜日なら…次の日はおやすみ、です!」
「それならうちの宿に泊まっていく?お安くしとくよー!今ならジュードお手製の朝ごはんつき!」
ぎょ、とジュードが振り返った。
「え、ちょっとレイア勝手に…」
「ダメー?」
「って言うと思ってないんでしょ?」
かくりと項垂れる。しかし表情は穏やかで、本気で嫌がっているようではなかった。
「アルヴィン君とジュードも泊って行ってよ!」
「ふふ、レイアは商売上手だな」








わたしのほんき、みてみるか!


「まさかジュードくんがここまで優等生とは思わなかったわ…」
「1割なら余裕だよ。でも今回はいつもよりよかったかも」
「おいまじか」

スポンサーサイト

PageTop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。